自然

目次

地勢

チベットは、地理的には東経77-105度、北緯27-40度付近、南はヒマラヤ山脈、北は崑崙山脈、祁連山脈、東は横断山脈などに囲まれたチベット高原上に位置する地域である。チベット高原は、東西約2,000キロメートル、南北約1,200キロメートル、面積約250万平方キロメートルで日本の国土面積の約6倍もある世界最大級の高原で、高度も3,500から5,500メートル、平均でも4,500メートルあり、「世界の屋根」と呼ばれている。

高山性の乾燥した気候で、ヒマラヤの南斜面、四川盆地の隣接地域などを除き山の斜面に樹木は乏しいが、河川に沿った水の豊かな平野部では大麦を主とした農耕が行われ、その背後に広がる草原地帯において牧畜が営まれている。そして高原の自然環境に適応した独特の魚類、哺乳類が分布し、また高原内に多数分布する塩湖は、渡り鳥の中継地となっている。

チベットから流れ出る主な川

ヤル・ツァンポ河 ~ブラマプトラ川(インド)~ジョムナ川(バングラデシュ)

マチュ河 ~黄河(中国)

ドリチュ河(金沙江) ~揚子江(中国)

センゲ・カバブ河 ~インダス河(インド・パキスタン)

プンチュ河 ~アルン河(ネパール)→ガンジス川へ(インド)

ギャルモ・クルチュ河 ~怒江(中国)~サルウィン河(ビルマ)

ザチュ河 ~瀾滄江(中国)~メコン河

気候

チベット高原は高山気候に属し、ヒマラヤ山脈など大山脈によって四方を塞がれているため全体的に乾燥している。特に西北部で乾燥がひどく寒冷であるが、いっぽう東南部は比較的湿潤な半乾燥である。また東南部やヒマラヤ南側の渓谷地域では、標高が増すにつれて低地の(亜)熱帯気候から温帯、亜寒帯、寒帯へ、気候の垂直変化がみられる。年間平均気温は標高が100m増すごとに 0.57℃下がり、緯度が1度増すごとに0.63℃下がると推算されている。

高原の空気は希薄で、空気中の酸素濃度は平地の62~65.4%しかない。さらに空気中の水分やチリが少ないなどもあって日差しが強く、日照量も多い。太陽の輻射熱は6~7月にいちばん強く、その後しだいに弱まって1月頃もっとも弱くなるが、冬でも日なたでは暑く感じるほどである。

一方、最も暖かい7月でも降雪がみられるなど、一年を通して四季の明確な変化がないチベットだが、「一日の中に四季がある」といわれるほど気温の日較差が大きい。昼間20℃近くあっても、最低気温は夏で5℃~-5℃、冬なら-10℃以下になる。

また雨季と乾季が存在し、地域によっても雨の多い所と少ない所がはっきりと分かれている。

雨季の6~9月には年間降水量の80~90%の雨が降り、特に雨季の始まりと終わりに多い。大抵は夜間の雨で、時に雹を伴うが、翌朝には真っ青な空が広がっている。

乾季の10~5月には偏西風の影響で風の強い日が多く、特に2~4月は、大風の吹く日が一年でいちばん多くなる。特にチョモランマ(エベレスト)北麓など山岳地帯は風が強い。

チベットと日本の気象

ユーラシア大陸上空のジェット気流は、冬の間チベットやヒマラヤの南側を流れている。それが季節と共に北上し、やがてチ ベット高原やヒマラヤにぶつかるようになると、そこで南北に分かれたジェット気流が再びオホーツク海付近で合流して下降気流を作り出し、高気圧を発生させ る。これがオホーツク海高気圧で、太平洋高気圧とぶつかり合うところには梅雨前線が出現する。そしてこの安定した気圧配置が長い間日本にぐずついた天気 (梅雨)をもたらすことになる。
さらに北上を続けるジェット気流がチベットの北側を流れるようになると、今度はオホーツク海上空の空気の収束が弱 まり、オホーツク海高気圧の勢力も弱くなる。そして梅雨後期になると太平洋高気圧の優勢も相まって梅雨前線が北へ押し上げられ、南側から梅雨が明けて本格 的な夏の到来となる。

※「ここ数年の天気図を見ていると、梅雨の頃もオホーツク海高気圧は現れない日が多く、ジェット気流が二分する説明だけでは不十分」(→)ではないかという所見もある。
さ て、夏になるとチベット高原の上空に発達するチベット高気圧が、時に西日本付近にまで伸びてくることがある。その場合は太平洋高気圧の更に上層部に高気圧 が重なる形になるので、高気圧の背が更に高くなり、しかも安定する。そのため西日本を中心に高温で雨の降らない状態が長続きし、深刻な干ばつ・渇水をもた らす事がある(2007年の猛暑など)。

気象データ

weatherbaseの公開データから抜粋した情報の位置をGoogle mapで示してみました。ポインターをクリックすると説明(データへのリンクと位置情報)が出ます。見にくい場合は下の「View Larger Map」をクリックしてください。

平均気温、平均最低気温、平均最高気温、降水量に関しては別に表・グラフ化しています→コチラ

生物

チベットの野生動物

ジャイアントパンダ

レッサーパンダ

アジアクロクマ

ユキヒョウ

チルー(チベットレイヨウ)

トロン(野生のヤク)

キャン(チベット・ノロバ)

バーラル(ブルーシープ)

ゴーラル

ターキン

チベットガゼル

ナキウサギ

マーモット

ゴールデンモンキー(チベットコバナザル、キンシコウ)

黒首鶴(オグロ鶴)

チャガシラカモメ

フフシル

チベット高原北部、およそ東経90°、北緯36°付近に位置する山地。世界第3位の広さを持つ無人地帯で原始的な自然状態がほぼ完璧に維持されており、230種類を越す野生動物が生息している。名称「フフシル」はモンゴル語で「蒼き玻璃」を意味し、チベット名の「ホホシリ」も中国名の「可可西里」もモンゴル名の音写である。日本ではヒットした映画Kekexili:Mountain Patrolの邦題から「ココシリ」と呼ばれることが多いが、これは中国名「可可西里」のカタカナ転写である。

参考記事:「50歳以下に限定!?ココシリ自然保護区、正式に観光解禁へ―青海省」

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  1. デザイン変えました。 « TIBET ROOM - 2012年1月17日

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