民族

チベット語で「プーリー bod rigs 」(rigs は種族、民族の意)すなわちチベット民族を自認する人々の伝統的な分布範囲は、四カ国(ブータン、インド、ネパール、中国)に分断されてはいるものの地理的に一つのまとまった領域をなし、そのほとんどの地域においてチベット民族が人口比の多数を占めている。そして面積・人口とも大部分が中国に占領下におかれている。

人口は、四カ国で約600万人、ブータンで約60万人、中国の2000年の国勢調査・第5次人口普査統計で蔵族として識別された数5,416,021人(中国政府公認の56民族中10番目に多い)、亡命チベット人約15万人など。中国当局の弾圧により約1/5の人口を失った。

宗教は、大多数がチベット仏教を信仰しているが、ポン教やイスラム教の信者もいる。

イスラム教徒は都市部に多く、特にラサなどでは「カチェ」と呼ばれるイスラム教徒が6000人あまり居住している。19世紀のドグラ戦争において捕虜となったカシミール兵士の末裔で、チベット人との婚姻を何世代も重ねてゆくうちカシミール語を失って「最も美しいチベット語を話す人々」とも呼ばれるほど同化が進んでいる。一方「ギャナ・カチェ」と呼ばれる「回族(回民)」は、中国から移住してきた人たちで中国語を話す。

アムド北部やラサ北方のダム地方には、17世紀に移り住んだオイラト系のモンゴル人がまとまって居住し、またタンラ山脈の南北にもモンゴル系の集団が多数分布している。

アムド東部の「海東地区」は、昔から漢人や回族、その他の諸民族が多数居住してきた地であったが、近年、漢族の急増や、それに伴うチベット・モンゴル系遊牧民が伝統的に牧畜を営んできた草原の開発などによって、急激に「漢化」が進んでいる。

二つのチベット民族 pod rigs

現在、チベット民族「プーリー bod rigs」は二つの意味で使われている。

一つは、伝統的な用法で、チベット本土の人々「プーパ」と、ブータン、ラダック、シッキム等の諸国の人々などをあわせたチベット系の人々に対する総称として、またもう一つは、中国少数民族の一つとして中国が制定した「蔵族」を指すチベット語の呼称として。

「蔵族」は、中国政府が国民を民族識別工作によって民族別に区分する際、チベット系の諸集団の多くを識別することによって成立した概念で、同じチベット系でもチャン族、ロパ族、メンパ族、トン人等として識別された集団は含まれていない。またブータン、ラダック、シッキムなど、中国の国民ではない人々は含まれない。

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